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インボイス経過措置、2026年10月から 70% 控除に— 受取側が今やっておくこと

公開: 2026年7月16日

インボイス制度の「経過措置」の第一段階が、2026年9月30日で終わります。

免税事業者など、適格請求書を発行できない相手からの仕入れでも、 要件を満たせば経過措置により仕入税額相当額の 80% を控除できる場合があります。
この 80% の控除割合が使えるのは 2026年9月30日の取引までで、2026年10月1日以降は 70% に下がります(令和8年度税制改正により、当初予定されていた 50% への引き下げは緩和されました)
適用には帳簿・請求書の保存等の要件があり、控除割合は課税仕入れの時期で判断されます。

1. 段階的に下がっていくスケジュール

  • 2023年10月〜2026年9月: 80% 控除(まもなく終了)
  • 2026年10月〜2028年9月: 70% 控除
  • 2028年10月〜2030年9月: 50% 控除
  • 2030年10月〜2031年9月: 30% 控除
  • 2031年10月〜: 控除なし

ポイントは、この先「待っていれば戻る」ことはなく、段階的に負担が増え続けることです。
切替のたびに社内の確認フローも見直しが必要になります。

2. 登録状況が確認できない取引先を洗い出す

受け取っている請求書のうち、適格請求書発行事業者登録番号(T + 13 桁)がないもの・登録が確認できないものがどれだけあるかを把握します。
件数と金額が分かれば、10月以降の影響を見積もる出発点になります(実際の適用可否・控除額は要件によるため、確定は税理士等にご確認ください)

請求書 PDF を 1 枚ずつ開いて番号の有無を目視するのは手間なので、月末チェックのついでに「番号なし」の取引先をリスト化しておくのが現実的です。

3. 登録番号があっても「今も有効か」を確認する

登録番号が書いてあっても、廃業や免税事業者への転換で失効しているケースがあります。
失効していれば適格請求書としての前提が崩れるため、「登録あり」のままになっていないかの確認が重要になります。
なお、登録状況だけで経過措置の適用可否や控除割合が決まるわけではありません。

失効は請求書 PDF の見た目では分かりません。
国税庁の公表情報との照合が必要です。
継続取引がある取引先は、都度確認ではなく定期的な再照合(監視)が向いています。

関連:取引先の登録番号を継続監視する理由

4. 取引先と価格・対応の相談を始める

負担増が大きい取引先とは、課税事業者への転換予定や価格の調整について、10月を待たずに話しておくと慌てません。
「どの取引先が対象で、影響額がいくらか」が手元にあると、相談も具体的に進みます。

5. インカク(incaku) でできること

インカク(incaku) は、受取請求書 PDF をアップロードするだけで登録番号の形式・公表照合・記載要件をまとめて確認できます。

  • 番号がない・公表情報と一致しない請求書がチェック結果で分かるため、確認が必要な取引先の候補の洗い出しに使えます
  • 監視機能に取引先を登録すると、週 1 回公表情報と自動照合し、失効・名称変更をメールで通知します

関連:受取請求書チェックの手順

6. 注意

本記事は制度スケジュールと確認作業の整理であり、税務判断の代替ではありません。
インカク(incaku) が自動化するのは登録番号・公表照合・記載要件の確認までです。
経過措置の適用可否・仕訳・控除額の計算は、要件(帳簿・請求書の保存等)や課税仕入れの時期を含めて、ユーザーまたは税理士が判断してください。

6. 想定シナリオ:10月切替前に影響額を試算するとき

2026年9月末までに、免税事業者との取引金額を集計し、70%切替後の追加負担を試算する場面です。
取引先ごとの登録予定もあわせて確認します。

長期ロードマップは2031年まで、連絡文面はテンプレートを参照してください。

7. よくある質問

Q. 確認作業は毎月必要ですか

課税仕入れがある限り、請求書ごとの確認が基本です。
取引先の登録状況は別途、定期的な再照合も検討してください。

Q. 不備が見つかったら誰に連絡しますか

発行元の経理担当または窓口に修正を依頼します。
不備の影響もあわせて確認してください。

Q. 少額の取引は確認不要ですか

一定条件の少額特例があります。
少額特例の適用可否は個別に確認してください。

Q. ツールだけで完了できますか

自動チェックは参考結果であり、最終判断は人または税理士が行います。
WARN(要確認)は必ず目視で確認してください。

20. 実務チェックの補足ポイント

月末処理では、確認結果を「PASS・要確認・不備」の3区分で記録しておくと、翌月以降の手戻りが減ります。
特に取引先名称の表記ゆれや税率区分の読み取りづらさは、同じ取引先で繰り返し発生しやすいため、初回確認時にメモを残しておくと効率的です。

手順の全体像は受取請求書チェックの手順、記載要件は記載要件チェックリストを参照してください。
免税事業者との取引が多い場合は経過措置の切替もあわせて確認しておくと、控除割合の変化に備えやすくなります。

自動チェックツールを導入する場合も、WARN(要確認)の案件だけ人が目視する二段構えにすると、品質と効率のバランスが取りやすくなります。
新人担当者向けには、サンプルPDFと正解例・要確認例をセットにした研修資料を用意しておくことをおすすめします。

21. よくある質問

Q. 確認記録はどのくらいの期間保管しますか

仕入税額控除に関する帳簿・証憑は原則7年の保存が目安です。
保存期間の記事も参照してください。

Q. 取引先に修正を依頼する文面はありますか

経過措置切替時の連絡文面はテンプレート記事が参考になります。
記載不備の修正依頼も同様に、丁寧かつ具体的な指摘内容を伝えると対応が早まります。

Q. 簡易課税でも同じ確認が必要ですか

納税額計算への影響は異なりますが、会計処理の正確性の観点では確認に意味があります。
簡易課税との違いを参照してください。

補足:社内運用に落とし込むときのチェックリスト

制度の理解だけでなく、誰がいつ何を確認するかを社内文書に落とし込むことが実務の安定につながります。
月末の請求書処理では、登録番号の公表照合・記載要件の確認・保存要件の充足の3つを分けてチェックリスト化し、担当者の引き継ぎ時にも迷わないようにしておきましょう。

関連記事としてチェック手順、記載要件、保存期間を参照し、自社の規模に合った頻度(毎月・四半期)で見直してください。
免税事業者との取引が多い場合は経過措置と長期ロードマップもあわせて社内共有しておくと、取引条件の協議がスムーズになります。

運用メモの残し方

確認日時・確認者・結果(PASS/WARN/FAIL)・取引先への連絡有無を1行で記録する形式にすると、後からの税務調査や内部監査の説明に使えます。
ツールを使う場合は履歴機能を活用し、手作業の場合はスプレッドシートで一覧管理する方法が一般的です。

補足:取引先への事前連絡タイミング

控除割合が下がる前に、主要な免税事業者へ登録申請の検討を依頼する文面を送ると、 双方の価格交渉に余裕が生まれます。
文面の例は連絡テンプレートを参照してください。

補足:社内カレンダーへの反映

切替日を経理・購買の共有カレンダーに登録し、 前月・当月・翌月の3点で確認ミーティングを置くと準備漏れを防げます。

補足:試算シートの項目

取引先名・年間取引額・現行控除割合・切替後控除割合・影響額の列を用意し、 四半期ごとに更新してください。

注意

本記事は国税庁の公表資料等に基づく一般的な情報の整理であり、税務・法的助言ではありません。
個別の判断は税理士等の専門家にご確認ください。

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テキスト層のある請求書 PDF をアップロードするだけで、登録番号の形式チェック・公表照合・記載要件の確認を自動実行。
取引先の登録番号監視にも対応します。
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